USS Missouri
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 何かの弾みでwikiに行き当たってこんな記述を見つけた。

明治以後の日本の特徴として、艦船名に人名を当てないことがあげられるが、これは明治天皇から艦名についての下問があり、臣下が諸外国では偉人の名前をとることがある旨奏上したところ、「船が沈んだらその人に失礼になる」との言葉があり、以後日本では艦名に人名を使用しないこととなったとされている。

 人名が当てられていない事は知っていたけれども、明治天皇の判断だとは知らなかった。西洋列強の軍艦には平気で偉人や政治家の名前がついていたわけで、当時の日本としては真似てもおかしくない状況だった筈だ。なのにこの判断。絶対的な立場の人にしては配慮のある人だったんだね。「へー」って思った。

 とはいえ、こうも考えられる。
明治維新に影響のあった人物として、例えば「吉田松陰」という名前を軍艦につけたとする。もしそうなったらなんだか混乱しそうじゃない?
 日露戦争なんかに軍艦「吉田松陰」が参加して、焦るあまり艦名を略しちゃったりしてモールス信号で「コチラ、ヨシダ」とか言い出したら混乱する。

モールス信号で以下のようなやり取りが5分位繰り返されたりして。

吉田松陰「コチラ、ヨシダ」
三笠艦橋「ハ?」
吉田松陰「コチラ、ヨシダ艦長タナカ」
三笠艦橋「ドチラノ、ヨシダサン? ッテイウカ、ヨシダ ナノ?タナカ ナノ?」
吉田松陰「コチラ、帝国海軍連合艦隊ヨシダ。戦闘準備ヨシ」
三笠艦橋「イヤ、ダカラ、ダレサンナノ アナタ」

っていう食い違い。
その隙にバルチック艦隊が戦列展開しちゃったりしてな。

東郷平八郎提督がエキサイトのあまりまたうっかり艦名略しちゃったりして「吉田を東へ4海里うごかせ!」なんて言い方しちゃったらまた混乱しそうだよね。
艦橋に吉田さんがいたら「え?」ってなるよね。
他の仕官も混乱して「この吉田少尉を4海里っすか、提督!?」みたいなね。

まぁ、とにかく日本の艦船に人名をつけないようにしたのは正解だったと思う。
明治天皇がこういう混乱を想像したかどうかは知らないけど。

現代に至っても海上自衛隊の艦船には人名はつかない事になっている。
もし人名が付けられるとしても、アホな防衛大臣とかがいたら「護衛艦 ジャイアント馬場」とかつけてしまうかも知らん。僕だったらつけるかもしれない。

あ、でもそれはそれでいいな。
建造前に「ジャイアント馬場」と命名して(通常は進水してから名前を発表する筈)、スペックとか未公開で名前だけ公開したら、周辺諸国が徒に怯えるだろうな。
「よっぽどでかい排水量なんだろう」とか勝手に思うに違いない。

 そんな事を妄想しながらふと気がついたんだけど、日本の戦車には愛称がついてない。「74式」とか「90式」とか「10式」とかだ。「制式化した年度+式」なのだね。
でも外国の戦車には愛称がついてたりする場合も多々ある。
「レオポルド」とか「ルクレール」とか。
陸上自衛隊もつけちゃえばいいのに、と思う。
付けるとしたら、さしずめ「イノキ」かな(さっき馬場出したってだけの理由だけど)。
「燃える闘魂」なんてキャッチフレーズなんかいかにも「陸軍です」って感じじゃないか。

 技術研究本部なんかで「新型の『イノキ A2』 お披露目」なんて時「イノキ・ボンバイエ」とかで新型戦車が登場したりしたらイイ寛至じゃないか。

総合火力演習の行進間射撃時にもアナウンスで「1、2、3・・・」とカウントしてドーン!みたいなね。

「進撃中にイノキ4輌脱落」とか「イノキ砲身破裂」とか悲しいけどね。

まぁ、いいや。
とにかく兵器の名前っていうのは意外に重要だと思うんだよね。

もしさ「空母ジョン・スタンリー・ハンセン(スタンハンセンのこと)が横須賀に寄港」とか言う事になったら、「左翼でプロレスファン」の活動家とか凄く複雑な思いをすると思う。「抗議活動にいっても、艦長に『ウィーッ!』ってやられたら応えちゃうかもしんね」みたいな、ね。

まぁ、いいや。妄想だし(笑)